演 題 | OpenGLを利用した分子表示プログラムの開発 | |
発表者 (所属) |
○中田 吉郎、 上林 正己、 古明地 勇人 (群馬大学工学部)(生命工学研究所)(電子技術研究所) | |
連絡先 |
〒371 前橋市荒牧町4ー2 群馬大学工学部(荒牧)生物物理学教室 | |
キーワード | 分子グラフィックス、 分子モデリング、 分子動力学法 | |
開発意図 適用分野 期待効果 特徴など |
分子構造を3次元モデル表示するプログラムである。 アニメーション表示も可能である。 OS( Windows 系)のみで動作する。 | |
環 境 | 適応機種名 | DOS/V |
O S 名 | Windows 95,98,NT | |
ソース言語 | Digital Visual Fortran | |
周辺機器 | ||
流通形態 (右のいずれ かに○をつけ てください) |
・化学ソフトウェア学会の無償利用ソフト とする ・独自に配布する ・ソフトハウス,出版社等から市販 ・ソフトの頒布は行わない ・その他 ・未定 |
1.はじめに
我々は一昨年、Visual Basic を使用した分子表示プログラム1)を本研究討論会において発表した。しかし、このプログラムには表示機能や速度に問題点があった。そこでこれらの点を改良するために、今回は3次元グラフィックスのインターフェースであるOpenGL を利用したプログラムを作成することとした。
OpenGL2)はワークステーションやパソコンにグラフィックスを表示するためのソフトウエアインターフェース(デブス・バッファ法による三次元グラフィクスライブラリー)である。そしてこれは、X-Window や Windows など異なったウインドウシステムで使用できる唯一のものであり、今後はグラフィックスインターフェースの標準(主流)となると期待されているものである。そして OpenGL は照光処理、シェーディング、テクスチャ・マッピング、陰面除去、アニメーション機能を備えているインターフェースであり、非常に高品質のグラフィックス表示を可能とするものである。
現在では、このインターフェースが Windows95 や WindowsNT でも標準でサポートされているので、ほとんどのパソコンで利用することが可能となっている。ここでは、プログラム言語として FORTRAN を用いて、 PDB や MOL 形式の分子ファイルから分子構造を三次元表示するプログラムを作成した。
2.プログラムの概要
本プログラムはFORTRAN言語を用いて作成した。入力データとして与える分子ファイルは PDB と MOL 形式のものを用意してある。さらに MD 計算結果のアニメーション表示も出来るようになっているが、この場合は MD 計算結果のデータファイルも必要である。表示可能なモデル図としては、スティック模型、球棒模型、空間充填型模型がある。さらにキー操作により、回転、拡大縮小、移動が自由にできる。
3.プログラムの実行結果
今回作成したプログラムの実行中の画面表示の様子を図1に示す。表示操作はキー入力によって行うので、その一覧がコンソール画面に表示してある。
図1. 表示画面
4.参考文献
1)中田吉郎、分子動力学計算結果のアニメーション表示、化学ソフトウエア学会年会’96研究討論会、東京、1996年10月。
2)三浦憲二郎、OpenGL 3Dグラフィックス入門、朝倉書店、1995年。